手仕上げ作業とは、機械加工された部品あるいは素材や材料に対して手作業によって加工を加え、完全に仕上げる作業であり、たがね作業・やすり作業・きさげ作業・ラップ作業などの表面仕上げ作業のほか、穴あけ作業・リーマ作業・ねじ立て作業なども含まれる。また、けがき作業は加工前の準備作業であるが、仕上げ作業の重要な仕事の一つである。
工作物を図面通りに機械加工するために、けがき工具を使って加工の目安線を引いたり、穴あけの位置を示す中心点を打ったりする作業をけがき作業という。 けがき作業は加工の最初の工程であり、このけがきを目当てにして加工が施されるので、正確に、かつ加工しやすいように行う必要がある。
工作物を万力などに取り付け、やすりによって、平面や曲面の加工をする作業をやすり作業という。やすりはきわめて簡単な手工具であるが、熟練した技術があれば、1/100mm の精度を出すこともできる。下図にやすりの種類を示す。
組やすりは何本かのやすりを一組としたもので、JISではその本数を5本組、8本組、10本組、12本組の4種類に分けている。このうち、多く用いられるのは8本組で、そのうち断面がダ円形のものを除いて、7本組とする場合もある。
まず、適当な足の位置を決め、手だけを動かすのではなく、必ず体とともに手を動かし、やすりをかけるなお、やすりの動かし方には、下図のように直進法・斜進法・併進法がある。