大黒正敏 所長挨拶 (機械情報技術学科 学科長)

   ものづくりは人づくり

 私が本学に赴任したのは昭和59年ですが,学生時代に所属した研究室が実験装置は自分で作るものという環境だったため,何もなかった自分の研究室でまず始めたことは実験装置作りでした.配属された学生とともに工作工場(当時)で鉄アングルを切断し始めたのですが,よほど危なっかしく見えたのか,職員がすぐさま指導に駆けつけてくれました.ようやく完成し,いざ実験室に運び込もうとしたら,扉の寸法を考えずに作ってしまったため,四苦八苦してようやく部屋に収めることができたというドタバタがついこの間のように思われます.その後も液体微粒化研究用の噴射弁などの実験装置を数多く製作してもらっていますが,その出来ばえの良さには感心するばかりです. 現在のスタッフについて今さら紹介するまでもなく,超一流が揃っていることは当センターの財産です.皆様に御理解いただきたいことは,当センターは単にものづくりを行うばかりでなく,学生の教育にも深く関わっているスタッフを有するということです.代表的業務である「機械工作実習」の指導はもとより,「ロボット創作」における設計・製作の指導,資格取得に関する支援活動などは,他大学にはあまり類を見ないものです.また,技能検定資格取得支援活動は着実に受験者・合格者を増やしてきています.この活動は県内の工業高校とも連携し,青森県機械系資格取得支援協議会として活動開始するに至りました.これらの成果は,日本工学教育協会の全国大会「工学・工業教育研究講演会」で継続的に発表を行っています. かつて東京大学の山名正夫先生は,その最終講義で,「研究自体は最終目的ではなく,人間形成のひとつの手段である.もし,研究が最終目的ならば,そのような情けない大学は不要である.」と述べられました.本センターの活動も,ものづくりを通じて人づくりを行う,いわば修練の場であって,その双方に卓越したスタッフがいるということを御理解いただき,今後ますます皆様の御支援を賜りますようお願い申し上げます.

大黒正敏教授